HOME個人のお客様アドバイス取引投資アドバイザー コラム

投資アドバイザー コラム

白金コラム

南アフリカの冬(6月~9月)に電力不足の懸念から更なる高値へ

田栗満 (岡地アナリスト、日経CNBC出演、週刊エコノミスト寄稿)

南アフリカで14日にトゥトゥク火力発電所、クリエル火力発電所、ドゥバ火力発電所、ケンダル火力発電所の4つの火力発電所で6つの発電ユニットが故障し、17日からステージ8まで設定されている負荷制限の昼間にステージ5、夜間にはステージ6の負荷制限を実施している。

特にトゥトゥク火力発電所、クリエル火力発電所、ドゥバ火力発電所の3つは故障の半分を占める最悪な発電所である。そのため大規模な産業用ユーザーへの1353MWの供給を削減し、中段可能な負荷供給メカニズムの下で、アルミニウム精錬所への追加の477MWを削減するまでに至っている。

そのため週末の21日になってもエスコムのホームページでは、電力の負荷制限であるステージ5以下に低下した発表は至っていない事からも、鉱山会社は電力削減を受けて鉱山稼働率が低下した事は間違いなく、生産量の低下に結び付く状況でもある。

特にWPICは、2023年のプラチナ需給は2019年以来の供給不足の年になると予想しており、前回3月の報告では需給バランスでは17トンの供給不足を予想している。

今回起こった事は2008年の全電力喪失(ブラックアウト)までは至っていないが、南半球が冬に時間帯に入る6月~9月には現在の電力消費を上回る電力需要が予想される事から、同様な問題が冬の時間帯に起こるとステージ8に届く2008年の再来が起こってもおかしくない状況である。

特に40年間の稼働期間が迫る原子力発電所の1号機は、昨年末から半年間の稼働期間延長を試みるメンテナンスに入っており、6月には再稼働が出来るスケジュールが45日間延期される問題もあり、南アフリカの冬の時間帯は発電能力が低下した状態を維持するなど、電力喪失の問題を抱えている。

そのため17日からNY白金は1050ドルから週末には1148.9ドルまで上昇しており、3月にUBSは2023年のプラチナ価格予想で1200ドルまで引き上げるなど、今月中にも1200ドルに届く可能性も秘めている。 また白金標準先物も週末には4740円まで上昇するなど、2015年2月の水準まで届く水準まで上昇しており、○○○○円を狙った値動きが予想される。

目標価格を知りたい方はぜひお問い合わせください。

アドバイス取引

経験豊富なアドバイザーと二人三脚のお取引

資料のご請求・口座開設について

投資アドバイザー

お近くの支店までお電話か資料請求フォームよりお問い合わせください。